ながおか森林塾 2015年

一日目 2015.05.30

今年は女性一人を含む、6名の受講生が集まりました。
年代はもとより、チェンソーの経験もさまざま。三日間、よろしくお願いします。

今日の講座内容は
チェンソーに慣れよう --- チェンソーの基本的な使い方を覚えましょう。
森林の現況調査 --------- 手入れを始めるには、今の状況を知ることが必要。
施業診断 --------------- 集めたデータからこれからどんな施行をしてゆくかを決めます。
選木 ------------------- 伐る木・残す木を選びます。
伐倒のための受け口練習 -- 伐倒のために重要な要素である受け口の作り方の練習です。


9時00分 集合 ― 今年の会場は日本海へ向かう県道脇の保安林。
9時30分 チェンソーの構造と扱い方 ― 森林の手入れにチェンソーは欠かせない道具。正しい扱い方を身につけましょう。
全体での説明のあと、2班に分かれて実技の開始です。
10時00分 丸太の玉切り ― 恐怖心も慣れすぎもケガの元です。
脇を閉め、背筋を伸ばして、リラックス。チェンソーの重さは体に預けましょう。
なるべく楽な姿勢を探したほうが疲れないし安全につながります。
11時00分 森林の現況調査 ― 手入れをするにも今の状況を知ってから方針を決めないと。
今の状態は健全なのか、ソレトモ・・・。調査しデータを取って判断します。まずは、10m四方のプロットを作って、調査します。
12時00分 昼食
至福のひと時。
これが気持ちいいんだなあ。
12時50分 施業方針策定〜選木 ― データに基づいて、何本伐るのか、どの木を伐るのかを決めます。
プロット内で採取するデータは、「本数」「上層樹高」「樹齢」だけ。樹高の測定は方法はいろいろありますが、実際に伐倒して測るのが一番。切り株から樹齢をカウント。
このデータを「密度管理図」に照らして密度がどれくらいなのかを知ることが出来ます。過密であれば、今後の成長具合を「樹高成長曲線」に照らして、適正な密度にするには何本伐採すればよいかを判断します。
残す本数が決まれば、その木を選びます。残す木はまっすぐで、枝が沢山あり、太く、樹高が高く、割れなどがない木です。
15時00分 受け口練習 ― 立ち木を倒すために最重要な要素のひとつである受け口を作る練習です。
切り株を使ってエアー伐倒。イメージを作ります。 落ち着いた姿勢で水平も出ています。
水平伐りと斜めきりが出会ったラインの水平と方向が伐倒方向を決めます。 初めてチェンソーを持ったそうです。信じられますか?
水平切りから斜め切りへ。前ハンドルの持つ位置を変えて角度を決めます。45度よりも60度くらいを狙って見ましょう。
15時45分 次回の説明の後、解散

今年は天気の心配がなかった初日でした。
海へ向かうのか、県道を通り過ぎる車の音がにぎやかでした。
現況調査や施業診断など、理解してもらえたでしょうか?座学は今日だけで、あと二日はほとんど実技ばかりになります。
やたらめったら切れば良いということではありませんので、質問など何時でもお受けしますので、遠慮なくどうぞ。
次回は、「伐倒」と「目立て」です。