ながおか森林塾 2013コース

一日目 2013.05.25

2013年のながおか森林塾は一コースだけの開催です。
受講生は男女各一名の少数精鋭で密度の濃い指導が期待できます。

今日の講座内容は
チェンソーに慣れよう ------- エンジンの掛け方から構造、そして使い方へ。
現況調査 ---------------- 施行エリアの現在の状況を調査します。
施行診断 ---------------- 調査結果を基にこれからの方針を立てます。
受け口練習 -------------- 伐倒に一番重要な部分、受け口の作り方を練習します。


9時15分 オリエンテーション ― 少し遅れてスタートです。講師・受講生の自己紹介など。
今回の現場は三島気比宮の山林 怪我防止のためチャップスを着用していただきました。 
9時30分 チェンソーに慣れよう ― チェンソーの各部名称からエンジンの掛け方。そして、玉切りへ。
各部の構造や名称・役割などの説明から始まります。 キックバック時の怪我防止にチェーンブレーキが付いています。古い機種には付いていないものがありますので、お使いのチェンソーを確認してください。
初めて触ったチェンソー。エンジンを掛けます。 チョークを引いてエンジンを掛けると、ソーチェンが激しく回ります。これをとめるには、スロットルを一度吹かします。
丸太切り。上から、下から、途中から突っ込んでみました。
11時15分 現況調査 ― 施行に当たっては今の状態を知ることが大事。
今回の現場はこんな森林、なかなかの急斜面です。
 
左は樹高成長曲線。何年後にどれくらいの樹高になるかの予想ができます。
右は密度管理図。樹高と本数から混み具合がわかります。
 これから調査する項目から、左の表を使って、現在の森林の状況を知ることができます。現況調査書
10m四方のプロットを取り、成立本数を調べます。 直径巻尺を使い、胸高直径を調べます。
12時15分 昼食
13時00分 現況調査の続き
上層にあるが素性のよく無い木を選び伐り倒し、樹高と生枝下高を実測します。
年輪を数えて林齢を調べます。
13時30分 施行診断 ― 現況調査のデータを基にこれからどんな手入れをしてゆくかを決めます。
集めたデータから森林診断書を作り、現在の状況を知り、これからの施行方法を決めます。
今回の診断結果では5割の間伐が必要という結論になりました。 残す木(高く、太く、曲がりが無く、枝が沢山付いているなど)を選びます。保残木マーク法では、残す木の邪魔をしている木を伐ります。残す木に影響がなければ、伐っても伐らなくてもかまいません。
14時45分 受け口練習 ― 伐倒で一番重要になるのが受け口の向きと水平具合、きれいな合わせ目を作る練習です。
簡単には水平切りと斜め切りを合わせられません。斜め切りはまず小さく口を開けてから修正してゆくと合わせ易いです。 多くの方が、チェンソーを押さえつけて伐ろうとします。これまで、切れないチェンソーを使ってきたことが大きな原因です。次回の目立てをお楽しみに。
水平切りから 左手を持ち替えて、
斜め切りへ進みます。 こんなにズレていました。
これを修正するときに方向が狂わないようにしましょう。
16時15分 次回の説明の後、解散
少し時間がオーバーしましたが、今日の講評後解散です。 本日の一枚。

初めてのチェンソー、如何だったでしょうか?恐怖心はありませんね。
少し駆け足な部分もあり、十分な説明ができていないところもありました。次回補足の説明などをしたいと思います。
次回は、いよいよ「伐倒」です。そして「ソーチェンの目立て」です。