ながおか森林塾 秋コース

一日目 2012.09.29

秋コースは少し違うぞ!
今回の三日間はこれまでと趣を変えて、ベテラン講師の独り舞台で行われます。
前回までの経験を踏まえ、日々進化を模索しているながおか森林塾です。
今回は二名の新受講生に加え、チーム木念人のメンバーも復習受講します。

今日の講座内容は
チェンソーに慣れましょう。 --------- 初めて持つ人、すでに使っている人、基本からはじめます。
調査の必要性について ------------ 何故手入れの前に調査が必要なの?
調査 -------------------------- 今の状態は健康?不健康?調べてみないと判りません。


9時30分 開校式 ― 予定より、ちょっと遅れてスタート。。
No Photo です。ゴメンナサイ。
主催者挨拶。講師自己紹介。受講生自己紹介などが行われました。
9時45分 チェンソーに慣れましょう ― チェンソーの構造や各部の役割を知って、さあ、使ってみましょう。まずは玉切りから。
チェンソーの各部名称役割について説明。 まずは玉切りから。持ち方、構え方などの基本をしっかりと覚えましょう。
すでにチェンソーを使っている方です。左は腰を痛めそうですね。右のほうが楽で安定します。
すでに腰を痛めているそうです。右の場合でも、もう少し前に出るといいですね。
正面から見るとこんな感じでした。講座終了後の姿が楽しみです。
左は上から切っているところ。右は切り終えたところです。姿勢の違いに注目。
チェンソーが重くありませんか。もっと楽で安定する持ち方がありますよ。 上から半分くらい切った後、下から切り上げています。
10時50分 調査の必要性について ― 手術をするには検査が必要。手入れが必要かどうか、調査をしてみないとわかりません。漠然と判断するのではなく、科学的に数値の裏づけが必要となります。

12時00分 昼食
12時30分 調査 ― 昼食もそこそこに、午後の部が始まってしまいました。
10m四方のプロットをとって、調査をします。本来ならば、施行エリア内の数箇所に設定し、平均を出しますが、今回は一箇所だけ。
調査に使った資料はこちら(現況調査票)
樹高測定方法はいろいろありますが、一番確実なのが、倒して測ること。 ポッカリと空が開きました。ここから地表に光が差し込みます。
樹高のほか生枝下高も測ります。 樹齢は年輪からわかります。外側はよく読み取れないほど、年輪が詰まっています。このことからだけでも過密状態であることが推測できます。
13時45分 調査結果の分析 ― 調査した数値を分析し、今後の手入れ方針を決めます。
集めたデータを分析し、今後どのような施業をしてゆくかを決めます。データからは、半分くらい伐らなければいけないという結果が出ました。難しい計算もしましたが、こちらの表からも簡単に読み取ることが出来ます。「密度管理図」「樹高成長曲線図
しかし、山主さんとしてはあまり伐りたくないと言う気持ち。ばっさばっさと伐らなくて、なおかつ残す木の成長を阻害しないなんて方法があるのか?その答えが、「保残木マーク法」です。「保残木マーク法」については「山造り承ります」をご覧ください。
15時00分 選木 ― 伐倒木を決めます。
残す木を決めます。まっすぐで、太くて、枝がしっかり付いていて、虫や病気に掛かっていないなど、なかなか無いものですね。伐倒木はその残す木の邪魔になっているものです。
16時00分 次回の説明の後、解散

ひどい暑さが続いた夏も終わり、気持ちのよい一日でした。
頭の中は混乱していませんか、いきなりのチェンソー使いから一転、アカデミックな講義が続きました。
最後は少し時間があったので、樹高測定のために伐倒した木を交代で玉切りました。

今回の講座内容理解していただけたでしょうか?質問など何時でもお受けしますので、遠慮なくどうぞ。
次回からは、実技が続きます。二日目は「安全確実な伐倒作業」と「チェンソーメンテナンス」です。